続・中村印刷所の水平ノート

 

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3月17日に「中村印刷所の水平ノート」について書きましたが、本日も書いてみます。

中村印刷所で製本を手がけるおじいちゃんとは相変わらず仲良しです(笑)
一緒に公園のベンチに座ってお喋りしています。
「だいぶ昔に三越で3万円で買ったズボンの存在を忘れてて、引越しの時に値札が貼ったまま出てきたんだよ。家内に「あんたいつ買ったの!」と言われてね。はっはっは!」みたいな日常の話が多いです。
「水平ノートの表紙デザインを女性向けに変更してほしいという声もあってねぇ〜」というノートの話題もありますが。

たぶん、今年で81歳になるのですが、最近は体力的な事から「引退」を口にします。
猛暑の中、エアコンのない作業場で仕事をするんですから、体力的な負担は相当なものでしょう。

おじいちゃんの話を聞いてると、「この人もったいないな・・・」という気になってきます。
引退がもったいないわけではなく、職人として損してるなって思うのです。
この水平ノート、特許を取得していますが、発明者は社長ではなく技術者のおじいちゃんの方(身近な人は全員知ってる)
でも、特許情報におじいちゃんの名前はない。
技術だけ奪われた形になっており、あまりにも理不尽です。
おじいちゃんも以前はかなり怒っていましたさ。

そんな不遇であっても「なぜ辞めないのか?」と問うと「お客さんが待ってるから」という回答が。
あまりにも人が良すぎるorz
最近の動向を聞くと、口には出しませんが「あぁ、なんてこったい」と思う事も。

そうそう、
本日8月4日、朝日新聞のネット版におじいちゃんが掲載されるそうです。
また、BSですがテレビにも出演するそうで、ノートを作る一部始終を公開するそうです(これはお盆休み頃?)

そんな今朝、おじいちゃんにノートを9冊も頂きました。
いつも頂いてますけどね(笑)
市販されていないものだったり、試作品だったり。
私の仕事や子供の落書き帳に使用させて頂いています。
いつもいつもありがとう。

ちゃんと恩返ししなくっちゃ。